喧嘩祭①

どうも、竹下通りです。

そう名乗り始めてもう数年になるのですが、生粋の神戸人*1 *2です。

 

それはそうと、先日*3やたらと目が光っているキャラクターが多いDCG『Hearthstone』の数あるソロ・アドベンチャーモードのひとつ「喧嘩祭」を27種ある全てのミコシで優勝し、《喧嘩の王ケンカロス / Kenkaros the Kenkalordと化したのでその記念にいくつか記事を残したいと思います。

 

はじめに。これから新しく「オレ様も27種類全部のミコシで優勝してやるぜ!」という方へ

(あなたが5/5の激マゾサウルスでない限り) やめておいた方がいいです。

こちらをご覧ください。

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フェアな闘い……???

喧嘩祭は他のローグライク系のアドベに比べて相手の理不尽な動きが多く、更に「決勝はあいつに当たるとほぼ負け*4という暗黒ガチャ要素もあるので単純にめちゃくちゃストレスが溜まります。しかもそれが27種類分。これは女子十二楽坊のメンバー数より多い*5です。更に言えば時間もかかりますし(1,000戦は覚悟してください)、自分はこのモードを遊びすぎてトロル訛りが伝染しました。それでもやる!と言う酔狂な方は健康に気を付けてプレーしてください。そういった激マゾサウルスへのガイドとしての役割も果たせればと思い記事を書いています。

 

前置きはこの辺りにして、一番需要が高いであろう「カードバック欲しいから強いミコシ教えて~や」という方や「友人の拷問に使えるミコシが知りたい」という方向けに個人的な体感ではあるものの、27種全てのミコシで優勝した《喧嘩の王ケンカロス / Kenkaros the Kenkalord目線でざっとミコシの強弱をまとめてました。

 

※ この記事は書き手もげんなりするほど長い(なんと17,000文字超)ので、 時間が無い方はすぐ下のTier表だけ見て引き返すか、通勤・通学などの隙間時間を利用して読むことをオススメします。

 

Tier 1

  • ジャナライのホノオ
  • アカリのツワモノ
  • 水底のタカラ

Tier 2

  • ジャナライのタマゴ
  • 闇のヒツギ

Tier 3

  • ジャナライのマント
  • ハラッジのヨソオイ
  • ブワンサムディーのシタタメ

Tier 4

  • シャヴァーラのマモリ
  • ゴンクのシルシ
  • アカリのツノ
  • ブワンサムディーのムスビ

Tier 5

  • ゴンクのヨロイ
  • シャヴァーラのメグミ
  • ハイリークのカツエ
  • 海賊のシルシ
  • 没るシップ
  • ハラッジのワナ
  • クラッグヮのメグミ
  • ブワンサムディーのホコラ
  • 潮のタタエ

Tier 6

  • アカリのイクサダイコ
  • 血のチカイ
  • クラッグヮのオトリ

拷問

  • 均衡のキヅナ
  • ハラッジのカリ
  • シャヴァーラのムクイ

 

これらを順番に紹介していきましょう。

Tier 1

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ジャナライのホノオ

自分のヒーローパワーのコストは(0)。ヒーローパワーでミニオンを倒す度、再度使用可能になる。

最強候補1。チームメイトの《炎の煽り屋》などシナジーに恵まれており、マナを使わずに点数を出せるのがシンプルながら非常に強力。序盤から相手のミコシを壊しに行きやすく、激励の複数回起動などプレー感も楽しい。ピックとプレーの方針も分かりやすく、メイジはAoE*6も厚いクラスなので相手のクソ展開を返しやすいのも魅力。それでいて《ジャナライのホノオ》本体の体力も8と高く、除去性能の高さと相まって場持ちにも期待できる優秀なミコシ。

オススメのカード: 《堕ちた英雄》、《ダラランの志願兵》、《ムクラの勇者》、《コドー騎兵》、《ドラゴンホークのロア・ジャナライ》

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アカリのツワモノ

このミニオンの攻撃力は常に自分の装甲に等しい。

最強候補2。装甲を貯めて殴っているだけで強いので《ジャナライのホノオ》と同じくピックとプレーの方針が分かりやすい。ミコシは復活したターンからすぐに殴りに行けることから、休眠状態の間も装甲を積むカードが腐らないのも偉い。更にアカリ・ライノスが誇る最強のチームメイト《解き放たれた断罪者》の存在がこのミコシの立ち位置をより強固にしていると言えよう。なんで《捻じれし冥界》が相手のみになった上に4/10の本体がついて装甲まで貰えるんだ???《アカリのツワモノ》の効果は “常に” なので《残酷な現場監督》でドツいたり《暴走》させても攻撃力が変わらないことには注意。

オススメのカード: 《シールドスラム》、《カワキヒゲの鎧職人》、《ゴルゴン・ゾーラ》、《横丁の鎧職人》、《地彫り師イップ》

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水底のタカラ

自分のターンの開始時、相手のデッキからカードを1枚奪う。そのコストは(2)減る。

最強候補3。動作の感覚的にはデスナイトカード《死の掌握》と《不安定なポータル》の間に生まれた子供といった感じ。このミコシが強力な点は3つ。1つ目はリソース戦。《水底のタカラ》が生きている間は実質的に1ターン2ドロー。カードゲームにおいて選択肢が多い状態で勝負を進められることが強力なことは最早説明不要で、しかもそれを相手のリソースを奪いながらという形で実現させる。リアルなら絶対喧嘩になるし、もうゲームキューブのコントローラー持って遊びに来てくれなくなるぞ。2つ目はそれに付随することだが、相手のデッキ枚数を大幅に減らせるところ。今回の「喧嘩祭」ではこの《水底のタカラ》が存在するせいか相手のデッキ枚数がこちらより数枚多い状態からゲームが始まる。なので他のミコシでは普通に試合を進めていてもリソース負けしてしまったり、そもそもファティーグゲームでも不利なのだが《水底のタカラ》はそのハンデを平らにする……どころかひっくり返せてしまう。こちらがまだデッキに10枚前後のカードを眠らせている中、相手が先にファティーグダメージを負う光景は残酷だが笑みすら溢れてくる。相手のデッキが尽きると奪えるものも無くなるが、そこまで追い込めているだけで充分な仕事ぶりと言えよう。《神々の厚意》などのアップグレードなら相手のデッキが無くなっても役割が持てる。そしてここまででも充分強力なのだがまだある。最後はコスト軽減。《水底のタカラ》の効果で奪ったカードはコストが2下がる。なんで?強すぎる。奪った軽量ミニオンをすぐさま召喚して相手のミコシを早々に殴り倒したり、自分のカードと合わせて本来のマナ以上の展開で破壊的なテンポ・アドバンテージを得られるのは大きな魅力。ピックの方針が定まりにくいのがやや難点だが、ミコシのパワーが高いので何をやっていてもそれなりに強い。

オススメのカード: 《黒曜石の破片》、《亡霊カトラス》、《イセリアルの売人》、《テス・グレイメイン》

Tier 2

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ジャナライのタマゴ

自分がキャラクターを凍結させる度、「フロストファイア」1枚を自分の手札に追加する。

《ジャナライのタマゴ》の効果で手に入る《フロストファイア》は《月の炎》と考えてもらって構わない。普段使う機会が少ない凍結シナジーや、呪文シナジーを存分に堪能できるのでプレー感が新鮮。オススメのピックは継続的な《フロストファイア》の供給に繋がる《スノーチャガー》《ウォーター・エレメンタル》や、《フロストファイア》の1枚のダメージを上げる《宇宙異常体》《マリゴス》などもシンプルに使い勝手が良い。《ジャナライのタマゴ》はチームメイトとのシナジーにも恵まれている。具体的には《凍気織師》《ファイアスリンガー《秘紋の守護者》《ムウラビ》

オススメのカード: 《スノーチャガー》、《フレイムウェイカー》、《フロストノヴァ》、《焦らすカラス》、《宇宙異常体》、《ウォーター・エレメンタル》、《ブリザード》、《ムウラビ》*7《大魔術師アントニダス》、《マリゴス》

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闇のヒツギ

自分がカードを破棄する度、ランダムな悪魔を1体召喚する。

ディスカードの損失が無くなる。むしろ場にランダムな悪魔として出るのでテンポ面でかなり優位に立てる。そしてテンポが取れると相手のミコシを壊しに行きやすくなる。《ハイリークのカツエ》にも共通することだが、本来デメリットを対価として強力にデザインされているカードのデメリットをメリットに転化できるので、シナジーを意識したピックをした結果デッキパワーも高い水準でまとまりやすく、ミコシの能力と合わせた力強い動きが期待できる。《闇のヒツギ》の効果で召喚される悪魔には《ドゥームガード》《ヴォイドロード》《マルガニス》といった劣勢からの逆転に繋がるぐらい強力なミニオンもいるが、同時に《ラスガード》ハウルフィーンド》《モグリの薬屋》といったデメリット持ちも存在するので窮地の際にはケアも必要。ちなみに《マルシェザールのインプ》が召喚されると効果が発動してデッキからカードを引ける。小ネタで言えば《闇のヒツギ》を《大破壊》に巻き込んだ時も捨てた手札の枚数分の悪魔が召喚されるので覚えておこう。

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オススメのカード: 《魂の炎》、《女大祭司ジェクリック》、《ラッカリ・フェルハウンド》、《ソウルウォーデン》

Tier 3

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ジャナライのマント

自分の手札の呪文1枚につき呪文ダメージ+1を得る。

19/01/10に行われたアップデートシナジーを活かしたピックをしやすくなった恩恵を存分に受けているミコシの一つ。メイジのミコシは3種類ともに除去性能を確保しやすい能力を持つが、《ジャナライのマント》は呪文ダメージが乗った高打点のAoEで相手の盤面を更地にすることに長けている。もちろん《魔力の炸裂》などで縦の展開を咎めることも可能。チームメイトの《乱痴気ランチャー》はこのミコシのために生まれてきたようなデザインなのでマストピック。10点超えの《魔力の矢》をポイポイ投げる瞬間は掃除が終わってピカピカになった洗面台を眺めている時間に匹敵するぐらい気持ちいい。

オススメのカード: 《魔力の炸裂》、《火山ポーション》、《ファイアーボール》、《予想外の結果》、《爆炎波》、《ブリザード》、《上級魔力の矢》、《炎の大地のポータル》、《フレイムストライク》

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ハラッジのヨソオイ

自分が獣を召喚する度、それは急襲挑発猛毒のいずれかを獲得する。

猛毒の強さがこのミコシの全て……と言い切ってきまうのは極論もいいところだが、高ヘルスも珍しくない相手のミコシを葬り去ることにおいて猛毒は極めて優秀と言えよう。もちろん挑発や急襲も優位を取る上において有用で、それらが合わさりミコシ本体を守りやすくなっている。元から挑発を持つミニオンに挑発がついてしまうことがあるのは覚えておこう。これは急襲、猛毒についても同様で、感覚的には《エンハンス・オ・メカーノ》が既に聖なる盾を持っているミニオンに聖なる盾を付与してしまう光景が一番近い。《ハラッジのヨソオイ》の効果の特性上、複数の獣ミニオンの展開に繋がる《野良猫》《ヘビの罠》《ネズミ軍団》などは非常に相性が良い。Hearthstoneはイヌ、ネコ、クマ、ゴリラ、ヘビ、モグラ、サイからインコ、フクロウ、ペンギン、カマキリ、クモ、カ、カニ、カエル、ピラニア、ウナギ、ヒルリザードヒドラ恐竜チュパカブラオナホール実験体やさしいおばあちゃんまでもがとして扱われるゲームだが《呪われた蜘蛛》の断末魔で出てくる《亡霊蜘蛛》は獣ではないので注意。

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オススメのカード: 《スプリングポー》、《野良猫》、《腐肉喰いのハイエナ》、《やさしいおばあちゃん》、《ヘビの罠》、《恐竜術》、《ネズミ軍団》、《猟犬を放て!》、《猟犬使いショー》、《蝕まれしオオカミ》、《サバンナ・ハイメイン》

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ブワンサムディーのシタタメ

自分が呪文を使用した後、ランダムなプリーストの呪文1枚を自分の手札に追加する。

早いところが《太陽の破片ライラ》なのだが、《ブワンサムディーのシタタメ》がこの位置にいるのはプリーストの呪文の強さ・器用さが理由として挙げられるだろう。単体除去は《聖なる一撃》から《精神支配》まで、全体除去はかつてのハイランダープリーストを彷彿とさせる《霊魂鞭打》《密言・恐》《ドラゴンファイア・ポーション《心霊絶叫》など枚挙に暇がない。更に《狂気ポーションなどのコントロール奪取や《思念奪取》によるリソース回復、《ヴェレンに選ばれし者》などによるバフに加えて《鮮明なる悪夢》真言・複製》での複製など出来ることが多く非常に器用。その場その場で手に入るカードと向き合うこのミコシはHearthstoneジャンキーならきっと気に入るはずだ。チームメイトの《召術の助手》やアップグレードの《聖なる儀式》は君を宇宙に導いてくれるだろう。

オススメのカード: 《光熱のエレメンタル》、《交霊会》、《鮮明なる悪夢》、《蜃気楼の呼び手》、《宴のプリースト》、《真言・複製》、《太陽の破片ライラ》

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シャヴァーラのマモリ

味方のミニオンがダメージを受けて生き延びた後、そのミニオン聖なる盾を付与する。

聖なる盾というキーワード能力をご存知だろうか?ミニオンが黄色いオーラを纏い、虫入り琥珀のような見た目になるついでに1度だけあらゆるダメージを無効化する能力で、カジュアルに潜って《シルバームーンの守護兵》や《吼える指揮官》が入った “あのデッキ” *8と対戦する度に強く意識させられるキーワード能力である。この聖なる盾を持つミニオンはラダーでも活躍しているものが多く、「ヴドゥ祭」環境における採用率の高いレジェンドを紹介したHSReplayのツイート《ジリアックス》がトップを飾っていたのも記憶に新しい。少々話が逸れたが、聖なる盾はその性質上ミニオン同士の殴り合いにおいて非常に強く、それらを多くのミニオンに……それも複数回の獲得を可能にする《シャヴァーラのマモリ》は優位な盤面を築くことに長けたミコシと言えるだろう。聖なる盾は《フレイムストライク》をはじめとしたダメージ系AoEへの耐性にもなるのでその点も魅力。《シャヴァーラのマモリ》本体はヘルス4とだけ書くとやや頼りない印象を受けるが、当然《シャヴァーラのマモリ》も自身の効果の範囲下にあるので防御性能は数値以上。1度に4点を出すのが困難な序盤では特に硬い。一方で初期デッキが何故か*9ハンドバフ推しになっており、ミコシと相性が良いのも《傷を負ったクヴァルディル》程度と感触が悪い。結果的にピックへの依存度が高くなってしまい、微妙なピックが続くとあっさり敗退ということも。それでも《シャヴァーラのマモリ》自体のパワーが高いので、基本的には《王の祝福》などのバフカードを中心としたグッドスタッフ的なピックが出来れば大丈夫。チームメイトは《歩く要塞》が即決レベルで、《シャヴァーラのマモリ》との並びで他のミニオンを守り続ける光景はまさに要塞と言える。が、《とどめの一撃》などの破壊には弱いのでバフを集中させすぎないことは意識しておこう。あとBlizzardはハンドバフシナジーを盛り込んだ「チームの団結」から早く《サロナイト鉱山の奴隷》を抜け。

オススメのカード: 《王の祝福》、《剣竜騎乗》、《ボルヴァー・ドラゴンフレイム》、《光の王ラグナロス》

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ゴンクのシルシ

自分がミニオンを召喚した後、そのミニオンに+1/+1を付与する。

+1/+1はバナナ1本分相当。単純に同マナ域のミニオンより大きいミニオンになるのでテンポを取りやすい。《ゴンクのシルシ》が立っている間は《ケレセス公爵》の効果が発動した状態でゲームが進められると言えば分かりやすいだろうか。《ケレセス公爵》との違いとしては《造園》などの呪文で召喚されるミニオンにも+1/+1が乗ることが挙げられる。そして当然ながらミニオンを大量に並べられる《生きている根》《動き回るマナ》などのトークン戦略との相性が良く、ドルイド《野生の力》を筆頭に全体バフも豊富なクラスなので盤面を取り続けた上で《獰猛な咆哮》《セナリウス》で勝負を決めてしまうデッキを目指そう。盤面が埋まっても継続的なバフで仕事を続けられる《ムクラの勇者》も特筆に値すると言える。チームメイトは疑似AoEとしてドルイドの弱点を補う運用もできる《アストラル・ラプターがオススメ。

オススメのカード: 《魔法のワタリガラス》、《生きている根》、《造園》、《獰猛な咆哮》、《ロアの紋章》、《森の魂》、《ムクラの勇者》、《動き回るマナ》、《トーレンの自然管理官》、《コドー騎兵》、《旧神のささやかな灯》、《セナリウス》

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アカリのツノ

味方のミニオン全ては「血祭: 再度攻撃できる」を得る。

初期デッキが微妙で勝ちきれないことが多かったのだが19/01/10のアップデートでミコシに合ったピックがしやすくなり、評価が上がったミコシのひとつ。そしてこの《アカリのツノ》の強さはピックできた《ダリアス・クロウリー》の枚数に比例すると言っても過言ではない。朝のニュース番組などで今日のラッキーアイテムが「攻撃力20を超える《ダリアス・クロウリー》」だった日はこのミコシを選ぼう。《ダリアス・クロウリー》以外の急襲ミニオンも相性が良いので、そこを中心に少し重めのテンポウォリアーを組むつもりでピックすると良い。ウォリアーのチームメイトは《解き放たれた断罪者》が突出して強力なのだが《アカリのツノ》では《アイアンホーンのドラマー》の使用感についても触れておくべきだろう。既に盤面にいるミニオンはもちろん、民兵指揮官》などの急襲ミニオンと合わせて疑似AoEのように使ったり、《ダリアス・クロウリー》に至っては疑似ヒールを可能にしたりと《解き放たれた断罪者》にも劣らない活躍を見せてくれるはずだ。

オススメのカード: 《ダリアス・クロウリー》、《号令》、《ダリアス・クロウリー》、《暴走》、《ダリアス・クロウリー》、《泡を吹く狂戦士》、《ダリアス・クロウリー》、《民兵指揮官》、《ダリアス・クロウリー》、《ジリアックス》、《ダリアス・クロウリー》、《ダリアス・クロウリー》、《ダリアス・クロウリー》、《グロマッシュ・ヘルスクリーム》、《ダリアス・クロウリー

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ブワンサムディーのムスビ

敵を回復した時、代わりにダメージを与える。

早い話《オウケナイのソウルプリースト》……かと思えば敵を回復した時のみなので少し違う。なので自分のヒーローパワーで自分のヒーローやミニオン自傷できない点には留意しておこう。とは言っても《回復の輪》を《ホーリーノヴァ》が涙を流すカードに引き上げたり《連結回復》で敵のミニオンにダメージを与えながら自分のヒーローは悠々とティータイムを愉しめるなど圧倒的にメリットの方が多いので気にならないだろう。特筆すべきは《血まみれの医者》との相性で、彼は他のクラスにもいる急襲+血祭のチームメイトと違って自分を回復できる手段を得られるのもあって非常に使い勝手が良い。そして《ブワンサムディーのムスビ》は本体のスタッツも良いのでバフカードとの相性も良い。1ターン目から《内なる炎》8/8ミニオンにして相手のミコシを全力でドツきに行くことも。

オススメのカード: 《回復の輪》、《内なる炎》、《ヴェレンに選ばれし者》、《ホーゼンの治療師》、《時計仕掛けの自動人形》、《預言者ヴェレン》

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ゴンクのヨロイ

自分が装甲を獲得する度、自分のマナクリスタルを満タンにする。

相手にしたときの不快度が極めて高い《ゴンクのヨロイ》はこの位置に。マナクリスタルをリフレッシュする効果はヒーローパワーで装甲を獲得し起動することが多いので、そこに触れる《守護隊司令官》《ブラックワルド・ピクシー》《湖の乙女》は強力な選択肢と言えるだろう。チームメイトも相性に優れたものが多い。序盤から使えるマナクリスタルを増やせる《水の精霊》や、リフレッシュしたマナクリスタルの使い道を用意できる《救いのスカイスクリーマー》、重くなりがちなピックと相性が良い《踏殺のダイアホーン》、あー……あとなんか雑に軽くてデカい《闘技場の人気者》など、個性豊かで魅力的なヒロイン達が君との優勝を待ち望んでいるだろう。

オススメのカード: 《守護隊司令官》、《ブラックワルド・ピクシー》、《湖の乙女》、《野蛮な闘士》

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シャヴァーラのメグミ

自分が味方のミニオンに呪文を使用した後、その呪文のコピーをこのミニオンに使用する。

既存のカードで言えば《西風のジニー》と同一の効果のミコシ。やっていることは充分に強いのだが、バフを共有する元のミニオンバフカードの2つを用意できないと最高のパフォーマンスを発揮できない困ったちゃん。だが準備を要する分だけリターンも大きく、一度バフが乗ると盤面に残りやすくなるので有利を拡げていくのが得意。《シルバームーンのポータル》はバフ元になるミニオンも増やせるので相性が良いが、どうしても《終末預言者》の存在が脳をちらついてしまう。チームメイトは《歩く要塞》《正義の執行者》の2名が盤面に残りやすく、バフとの相性も元々良いのでオススメ。

オススメのカード: 《鐘を鳴らせ!》、《勇者の紋章》、《王の祝福》、《シルバームーンのポータル》、《剣竜騎乗》、《リネッサ・サンソロウ

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ハイリークのカツエ

自分のターンに自分のヒーローがダメージを受ける度、敵のヒーローが身代わりとなってそのダメージを受ける。

「カツエ」というのは「飢え(かつえ)のこと。意味は「飢え死に」などの「飢え(うえ)」と変わらない。この読み方は、かの豊臣秀吉による鳥取の飢え殺し」と呼ばれる有名な兵糧攻めに見られる。多数の餓死者を出した恐ろしい城攻めだが、秀吉側の下準備が見事なので興味がある方は是非調べてみてほしい。

《ハイリークのカツエ》の魅力はミニオンのデメリットを無視した上でそれをメリットに転化できること。この辺りは《闇のヒツギ》と共通だが、そちらとは違って直接盤面に影響が出る訳ではないのでインチキ度は控えめ。とはいえ《炎のインプ》が相手に3点ダメージを与えながら現れる1/3/2のミニオンになったり、《モグリの薬屋》3/5/5ウホウホボディに加えて自分がミニオンを出す度に相手に5点ダメージを与えるミニオンになるのは見逃せない。最早オリカ。呪文も《霊魂爆弾》が2マナで4点出しながら相手の顔に4ダメージを与えるカードになったり、《フェルファイア・ポーションに至っては6マナで盤面に5点を撒きながら相手の顔に10点ダメージを飛ばすAoE兼引導火力に。更に言えばヒーローパワー、そしてファティーグダメージに関しても相手に肩代わりさせられるのでカードを使い切った後も役割が持てる。ウォーロックのカードプールではあまり発生しない状況だが、《ハイリークのカツエ》の効果は “身代わりとなってそのダメージを受ける” なので《シャヴァーラのムクイ》とは違って複数体並べてもダメージが倍化しない。そしてその《シャヴァーラのムクイ》との対戦はヒーローパワーを押すだけで決着するのでそれも覚えておこう。左のタイムスタンプが『ヨッシーストーリー』のメロン箱運びみたいになる。

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オススメのカード: 《霊魂爆弾》、《モグリの薬屋》、《チキチキ穴掘り師》、《地獄の炎》、《フェルファイア・ポーション》、《奈落の始末屋》

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海賊のシルシ

自分が呪文を使用した後、再度その呪文を使用する(対象は同じ)。

呪文カード1枚1枚のバリューを高められる上に《強盗》や最初からデッキに入っている《学術スパイ》の存在もあり、リソース戦には滅法強い。他にも《コイン》、《偽造コイン》が繰り返し唱えられることでナーフ前の《練気》相当になるのでテンポブーストにも多少の心得がある。もちろん除去呪文も強力で、ダメージを受けていないことが前提になるものの《死角からの一刺し》は2発目もきっちり入るので脅威の0マナ4点となる。他にも2マナ4点を好きな場所にばら撒ける《卑劣な一撃》、3マナで相手のミニオン全体に2点与えた上で2ドローまで付いてくる《ナイフの雨》、4マナ6点に加えて《コイン》1-2枚獲得の可能性もある《賞金首》はオススメの除去呪文。呪文を繰り返し唱える仕様上、これらの呪文は《ブラッドメイジ・サルノス》を筆頭に呪文ダメージを持つミニオンとの相性が良い。デッキ構築に関しては、最初に挙げた2枚のカードの存在から《テス・グレイメイン》などの “他のクラスのカード” とシナジーするカードと前述したような除去呪文を中心にピックしていくといいだろう。そして呪文主体で戦うこのデッキはチームメイト《ロブストロクの味見係》との相性が良く、《学術スパイ》で埋めた大量のカードを次々と引っ張り出して唱えていく展開には思わず脳漿が漏れる

オススメのカード: 《死角からの一刺し》、《幻覚》、《卑劣な一撃》、《腹裂き》、《ナイフの雨》、《影の一閃》、《強盗》、《賞金首》、《テス・グレイメイン》

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没るシップ

自身を除く味方のミニオンは隠れ身を得る。断末魔: 味方のミニオン全てに攻撃力+2を付与する。

「喧嘩祭」では相手が積極的にミコシを叩き壊しに来るが、《没るシップ》の場合は話が変わってくる。ボス達も《没るシップ》を破壊してしまうとこちらのミニオンの攻撃力がハチャメチャになるのは分かっているのか、それとも《没るシップ》という翻訳がお洒落すぎて壊したくないのか、《没るシップ》を放置して顔を詰めるという行動パターンが基本になっているのだ。もちろん《没るシップ》の横に並んでいるミニオンが少ないときは叩き壊そうとしてくる。 隠れ身で一方的に殴り続けるのも充分強力なのだが、これではせっかくの断末魔が発動できないではないか!ご安心ください。ローグは《掘り起こされたラプターをはじめとした断末魔シナジーが豊富なクラスなので、それらで能動的に発動させたりイカれた化学者》などで《没るシップ》本体をバフして相手のミニオンにぶつけてしまえば良いのです。もちろん《死角からの一刺し》などの呪文で割ってしまうのも手。盤面が埋まってしまうことも珍しくないので、1体で大きくダメージを稼げる《ヘンチ・クランのゴロツキ》などがオススメ。

オススメのカード: 《掘り起こされたラプター》、《ヘンチ・クランのゴロツキ》、《イカれた化学者》

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ハラッジのワナ

自分が呪文を使用した後、ランダムなハンターの秘策を1つ準備する。

呪文を唱えると秘策がついてくるという、“スーパーファミコンが4000円安くなるクーポン券” が同梱されていた『スーパーマリオRPG』ぐらいお得なミコシ。しかしながら秘策は最大で5つまでしか準備しておけないので、珍しいケースではあるものの発動しない秘策が溜まってしまい枷となってしまう場面も。細かいところで言えば《ハラッジのワナ》は貼ろうと思っていた秘策を先に貼られてしまって秘策が止まってしまうという《ピュートリサイド教授》と同じ悩みを抱えているので、秘策でない呪文は後に回すなど呪文を使う順番も意識しておくと良い。ピックは《必殺の矢》《剛力の矢》などの除去呪文を中心に、《ハラッジのワナ》の誘発回数を増やせる《秘密の計画》や、攻防の両面においてミコシというシステムとの相性が良い《毒牙の罠》などをピックすると良い。《トロルの先触れ》は後続の呪文の大量補充を可能にする強力なチームメイトなので、《ハラッジのワナ》では1枚以上確保しておきたい。ところでこれ罠の部分に何仕掛けてるんですか?

オススメのカード: 《毒牙の罠》、《必殺の一矢》、《剛力の矢》、《側面攻撃》

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クラッグヮのメグミ

自分の呪文のコストが(2)減る。

《光熱のエレメンタル》2体分の食物繊維がこれ1体のミコシに。シンプルながら《野獣の精霊》などのトークンを出す呪文との相性が良いので、それらを活かした横並べデッキを目標にピックをしたいところ。そして何より特筆すべきは使い放題の《不安定な進化》だろう。これを使えば1ターン目から10マナミニオンを立てることも可能になる。そしてこの《不安定な進化》による強固な盤面の形成は大きな勝ち筋にもなるので、「ヴドゥ祭」時点で《不安定な進化》を使う際に突撃急襲呪文ダメージ以外で有害・有益を問わず覚えておきたいミニオンを下にまとめておいた。ちなみに、《クラッグヮのメグミ》本体を《不安定な進化》の対象にすると進化せずに破壊されるので覚えておくこと。

  • 1マナ: 《エア・エレメンタル》、《魔力異常体》
  • 2マナ: 《フェアリードラゴン》《終末預言者《熱狂する火霊術師》《探話士チョー》、《マナ・ワーム》、《魔法使いの弟子》、《光熱のエレメンタル》
  • 3マナ: 《サメグマ》《ゼンティーモ》、《クエスト中の冒険者》、《フレイムウェイカー》、《下僕採用員》、《カエルの精霊》、《占星術師ルナ》
  • 4マナ: 《クライヤミ》アーケン・ヌリファイアーX-21》《ウィー・スペルストッパー》《号泣のバンシー》《ヴァイオレット・アイの講師》、《焦らすカラス》、《邪悪な呪術医》、《トラの精霊》、《猟犬使いショー》、《召喚のポータル》
  • 5マナ: 《亡霊騎士》、《レッド・マナ・ワーム》、《太陽の破片ライラ》、《召喚石》、《ツンドラサイ》、《キノコの王イクスリッド》、《骸後家蜘蛛》、《無謀な実験者》
  • 6マナ: 《ネルビアンの解絡師》、《ガジェッツァンの競売人》、《ガズロウ》、《グリンダ・クロウスキン》
  • 7マナ: ベリリウム・ヌリファイアー》、《大魔術師アントニダス》、《ボグシェイパー》、《アシッドモー》、《ブラッドトロルの吸血鬼》
  • 8マナ: 《ナーガの海の魔女》《記録保管大臣》
  • 9マナ: 《這いよるものソゴス》《ノッゲンフォッガー市長》《筆頭家老エグゼクタス》、《マルガニス》、《古のものの血族》
  • 10マナ: 《ティランタス、《アヴィアナ》

オススメのカード: 《不安定な進化》、《野獣の精霊》、《エレクトラ・ストームサージ》、《ゼンティーモ》、《奴らにフカき眠りを》、《カエルの雨》、《エラばれし我らにヒレ伏せ》

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ブワンサムディーのホコラ

味方の断末魔は追加で2回発動する。

19/01/10のアップデートでミコシと合ったピックがしやすくなって強くなった。断末魔はHearthstoneを構成する主要キーワード能力の一つとだけあって対応するミニオンも多く、その効果もバリエーションに富んでいる。今回の「喧嘩祭」でもお世話になる範囲で言えば《結晶体の託宣師》《浅めの墓穴掘り》《移ろいのシェード》などによるリソース戦や《ン=ゾスの落とし子》《トートランのシェルレイザー》《肉食キューブ》《死体蘇生者》《黒曜石の像》を絡めたボード支配など出来ることが多い。特に《ン=ゾスの落とし子》の全体+3/+3バフによるテンポスイングは勝利にグッと近づく一手になる。ちなみにAoEなどで《ブワンサムディーのホコラ》と同時に死亡したミニオンの断末魔も追加で2回発動するので覚えておこう。

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オススメのカード: 《ン=ゾスの落とし子》、《トワイライトの呼び声》、《蜃気楼の呼び手》、《トートランのシェルレイザー》、《黒曜石の像》、《頽廃させしものン=ゾス》

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潮のタタエ

味方の雄叫びは追加で2回発動する。

《ブワンサムディーのホコラ》と同様、19/01/10のアップデートで強くなった。初期デッキの《マーロックのタイドハンター》もこっそり《マーロックの鯛ド変態》に変わっている。ピックで言えば《霧招き》《ファイア・エレメンタル》を複数枚ピックしやすくなったのが非常に大きい。《ざわめきのエレメンタル》、《ブラン・ブロンズビアード》にも共通することだが《バロン・リーヴェンデア》と違って「味方の雄叫びは~」なので武器の雄叫びにも影響する。翡翠の爪》などは実用的なので覚えておこう。《死体蘇生者》は1体のミニオンを3体に増やすことができるが《潮のタタエ》で盤面を埋めてしまうとその後が非常に動きづらくなるので《ライフドリンカー》や《ファイア・エレメンタル》などで倒し切るプランを取らない場合は違うミニオンを対象にすること。また、《潮のタタエ》下で《カエルのロア・クラッグヮ》の雄叫びを発動させるとHearthstoneが落ちたり、リッカーが急にトイレに行ったかと思えば小さくなって《カエルのロア・クラッグヮ》の下に隠れていたことがあったので注意。

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オススメのカード: 《翡翠の爪》、《翡翠の精霊》、《蓮華密使》、《霧招き》、《ファイア・エレメンタル》、《アヤ・ブラックポー》、《翡翠の族長》、《ボーンメア》、《シャダウォック》

Tier 6

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アカリのイクサダイコ

自分がドラゴンを召喚した後、自分の手札のドラゴン全てのコストを(1)減らす。

味方のドラゴンが《電設ロボ》のような効果を持つようになる。上手く構築・運用できれば7マナ前後で大量展開を実現できるが、きっちり手札を消費しているのもあってか手札1枚のリターンが大きい《闇のヒツギ》、《ジャナライのマント》、《ブワンサムディーのシタタメ》などの動きも派手なミコシ達と比べると大きく見劣りする。つまるところ地味で、比較的普通のHearthstoneで戦うことになりがち。まるでギャルゲーにおける緑髪キャラのような立ち位置。そんな《アカリのイクサダイコ》が勝ちを拾いに行きやすい強力な動きは主に2つで、1つ目は《アカリのイクサダイコ》で軽くした龍王デスウィング》などの大型ドラゴンよるビートダウン。2つ目はデッキ外から拾ってきた《アレクストラーザ》を叩きつけての早期バースト。決勝戦のボスは体力80から始まるので最大で65点も削れる夢のカードになるぞ!!!!!やったな!!!!!!!

オススメのカード: 《吠えよドラゴン》、《アレクストラーザの勇者》、《スモルダーソーンの槍騎兵》、《トワイライトの守護者》、《コバルト・スケイルベイン》、《ドッカンドラゴン》、《始祖ドレイク》、《オニクシア》、《イセラ》、《龍王デスウィング》

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血のチカイ

自分の呪文はマナの代わりに体力を消費する。

ライフ4点を《インプァクト》に、ライフ5点を《破滅に至る病》に、ライフ3点を《魂抽出》に……など出来ることは《クラッグヮのメグミ》以上のもので、非常に魅力的なのだが体力管理がシビア。というのも自分の体力を下回るマナの呪文は使えなくなってしまう仕様によるところが大きい。例えば効果で3点回復できる6マナ呪文の《魂抽出》だが、これも体力が5以下になると使えなくなる。よって《血のチカイ》本体の体力が高いことはメリットだがデメリットにもなり得る。何度もヒーローにダメージが入る都合上、相性の良い《浮遊する番人》をピックできると嬉しい……と思いきや絶対に出てこないので《虚無の呼び声》か《破滅に至る病》から気合で引くしかない。だがその分盤面に呼び出せるとその後の展開がかなり楽になる。体感だが、《血のチカイ》は19/01/10のアップデート《マルガニス》を擁する戦利品「大悪魔」が出にくくなって弱体化してしまったように思える。それまでは《ヴォイドコーラー》や《マナアリの髑髏》で踏み倒した《マルガニス》をノーコストの《蝕媒術》で増やし、《インプァクト》や《悪鬼の輪》から出るインプで相手を殴り倒す動きが強力だった。

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オススメのカード: 《ブラッドフューリー・ポーション》、《インプァクト》、《悪鬼の輪》、《破滅に至る病》、《悪魔の心臓》、《捻じれし冥界》、《マルガニス》

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クラッグヮのオトリ

自分がオーバーロードした後、その数に等しい攻撃力を味方のミニオン全てに付与する。

自分のミニオンが《トンネル・トログ》と同じ効果を持つようになる。《トンネル・トログ》はシャーマンの全盛期を築いたミニオンということもあり書いてあることは魅力的だが《クラッグヮのオトリ》は体力が2と非常に脆く、更に初期デッキが致命的に弱い。《デッドスケイル・ナイト》と《マーロックの襲撃兵》で2枠も占拠って何を考えてるんですか?*10《野獣の精霊》《カエルの雨》ミニオンを出しながらバフを掛けられるので相性が良い。3マナという軽さから他の動きと合わせやすく、3マナのオーバーロードに加えて優れたスタッツに挑発と求められているものが全て揃っている《ドラッカリの守護兵》も極めて有用。

 オススメのカード: 《トンネル・トログ》、《トーテム・ゴーレム》、《バリバリ》、《叩き潰す巨拳》、《野獣の精霊》、《ドラッカリの守護兵》、《雷雲》、《カエルの雨》

拷問

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均衡のキヅナ

自分のターンの終了時、自分のヒーローの攻撃力に等しい攻撃力を獲得する。

近い効果を持つ《アカリのツワモノ》と比較してみよう。何故《アカリのツワモノ》は最強候補で、《均衡のキヅナ》は最弱候補になってしまったのか?

まずは優位点から。

  • 装甲などのヒーローの状態に依存しないので、ヒーロー自身が攻撃する順番などに気を使わなくて良い。
  • 攻撃力を付与する効果は《均衡のキヅナ》のバフと同時にヒーローによる攻撃での除去に期待できる。
  • 《野生の力》などで攻撃力を上げることが出来る。
  • ローティが対戦相手として出てこなくなる。

では次に劣位点を。

  • 何よりも効果の反映がターン終了時と遅い。つまり何らかのバフが無いと復活したターンから《均衡のキヅナ》で殴りに行けない。
  • 《アカリのツワモノ》と違い、休眠状態の時に攻撃力を上げるカードを使っても意味がない。また《均衡のキヅナ》は一度死亡すると攻撃力が完全に0からになる。
  • 攻撃力を上げる効果を持つカードはそう多くない。そしてその上昇幅も装甲に関するカード達ほど大きいものはない。チームメイトを除くとカード1枚で出せる最大攻撃力は《噛み付き》《妖獣の激昂》の4点。
  • 《野生の力》などで攻撃力を上げられるということは、《アルダーの平和の番人》《太陽の番人タリム》などの影響も受ける。
  • 《アカリのツワモノ》は体力8だが、《均衡のキヅナ》は何故か体力7。

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オススメのカード: 《獰猛な強襲兵》、《ヘンチ・クランのゴロツキ》、《野蛮な闘士》、《ラプターのロア・ゴンク》

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ハラッジのカリ

味方のミニオン全ては「血祭: 自分の手札全てのコストを(1)減らす」を得る。

Twitterで検索しても全てのミコシで優勝した人以外《ハラッジのカリ》の話をしていなかった。*11 この事実は、それぐらい《ハラッジのカリ》が魅力に欠けるミコシだということを端的に表してしまっている。《アカリのイクサダイコ》と異なり特定の種族に依存せず、 効果範囲も広いのだが効果を発動する条件が妙に細かく、何より遅い。そして肝心の効果も苦労に見合っているかと言われると微妙、の三重苦。《ハラッジのカリ》の体力もそこまで高くないことを含めると四重苦か。ついでにピックが難しいことも加えよう。五重苦。《狩人の狙い》は相手の厄介なミニオンやミコシへの対抗手段と《ハラッジのカリ》の効果の発動の補助を両立できる良い相棒……なのだが19/02/06のアップデートでナーフされることが決まってしまい、ますます《ハラッジのカリ》の立場が悪くなってしまった。六重苦。構築に関してはコストダウンが期待できることから高マナミニオンを多く採用したくなるが、《ビタータイド・ヒドラ《サバンナ・ハイメイン》などの強力な5-6マナミニオンをさっさと出してテンポで圧倒してしまうのが一番強いように思える。これらが次のコストダウンに繋がることは言わずもがな。つまり中マナ域をしっかり埋めるのがポイント。チームメイトは未だに正解がはっきりと見えないが、強力なストッパーとして運用できる《狂暴なサウロリスク》5/8/8挑発に加え手札補充による《ハラッジのカリ》とのシナジーにも期待できる《トロルの先触れ》の2枚は魅力的に思える。他には《シャドウモー・パンサー》の急襲付与もミニオン同士の戦闘が前提となる《ハラッジのカリ》との相性が良さそうに見えるが、確定サーチ付きとは言えどすぐ上のマナには《猟犬使いショー》ツンドラサイ》が名を連ねているのもあり、無欲なスタッツと合わせてチームメイトとしての強度には期待しない方がいい。もしあなたが《ハラッジのカリ》での挑戦に燃えているのなら、前回の記事に掲載している優勝時のデッキリストも是非参考にしてみてほしい。

オススメのカード: 《狩人の狙い》、《サバンナ・ハイメイン》、《リッチキング》

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シャヴァーラのムクイ

自分のヒーローがダメージを受けた後、敵のヒーローに5ダメージを与える。

自分がダメージを受ける度に《思念撃破》。1回戦の相手は体力10なので2回自傷するだけでゲームが終わる。しかし勝ち進むごとに相手の体力が10ずつ増えていき、勝戦に至っては相手の体力が80ある状態から始まる喧嘩祭では5点ダメージが強力とは言い難い。しかも《シャヴァーラのムクイ》本体の体力も5とそう高くないので守り抜くのも困難。更に《ハイリークのカツエ》と違って自分のヒーローもしっかりダメージを受けるのでライフ管理も考えなければならない。そしてジカールが使っているような《平等》、《アルダーの平和の番人》、《縮小光線》、《潔白のエアドリック》のようなカードはピックに現れない。端的に言えばかなりの問題児。《シャヴァーラのムクイ》を意識して用意されたであろう戦利品「自己犠牲」も序盤からのミコシの破壊に繋がる《ブラッドクロー》以外はそこまで強力とも言い難い。というわけで色々試してみたが、最終的に武器を中心にした回復パラディンを構築するのが強いと分かった。ダメージを受けながら除去が出来る武器は《シャヴァーラのムクイ》において強力な選択肢となり、パラディン《ヴァラニル》《ヴァインクリーヴァー》《銀の剣》など優秀な武器にも恵まれている。呪文だが《兵役招集》は3体の新兵を展開しながら《ライツ・ジャスティス》を装備し4回もの自傷(=20点ダメージ)に繋げられるのでこれもかなりアツい。チームメイトは《パレードのリーダー》が良いだろう。確実に引き込める上、3マナで3/3を置きながら《トゥルー・シルバー・チャンピオン》を装備できるのは心強い。アップグレードはミコシが増える《永遠の祈祷》一択。厳しい話だが、それ以外で優勝するのはかなり難しい。

オススメのカード: 《ブラッドクロー》、《結晶術師》、《クリスタル加工師ケンゴー》、《兵役招集》、《硝子の騎士》、《ジリアックス》、《光の王ラグナロス》

*1:神戸に住んでる人が自己紹介で住所を兵庫でなく神戸と言うのは本当です

*2:日直のことを日番と言いますし、体育の授業ではラジオ体操ではなく神戸体操という謎の体操をさせられます

*3:と書いてから1か月が経ちましたが……

*4:《モグリの薬屋》を《卑俗なホムンクルス》や《不快な死術医》で守ってくるジェクリックなど

*5:ちなみに女子十二楽坊のメンバーは12人ではありません

*6:Area of Effectの略。HearthstoneをはじめとしたDCGでは専ら全体・範囲攻撃という意味合いで用いられることが多い。具体例としては《フレイムストライク》など

*7:注: そもそも《ムウラビ》はシャーマンのクラスカードなので戦利品に現れません。というかトロルなのに出番も一切無いです

*8:聖なる盾を持つミニオンを6体召喚するデイリークエスト「十重の盾」消化用デッキ

*9:おそらくしわ寄せ的に。この点については《クラッグヮのオトリ》の項でも注釈で少し触れる。

*10:シャーマンの戦利品ピックには「マーロック」があるので、おそらくこれとシナジーさせたかったものと思われる。しかしそれをやるにも呪文コスト軽減とシナジーする《奴らにフカき眠りを》と《エラばれし我らにヒレ伏せ》を自然に採用できる《クラッグヮのメグミ》の方が強い

*11:2019年1月30日時点で、日本語表記の「ハラッジのカリ」のみを対象